NBAファイナル真っ盛りの中ですが、もう来シーズンが楽しみでしょうがない!というNBAファンもいると思います(特にスパーズファン)。
しかし、ウェンバンヤマがいるからドラフト1位評価はされませんが、他の年であれば確実に1位指名されるのではないかという選手がいます!その名は・・・
スクート・ヘンダーソン
こんなダンクが出来るポイントガードです👇
今日の記事は、アメリカで最年少のプロ選手となった彼の経歴や身体能力。比較されるNBAスター選手について書いていきます!
NBAファン、素早いガードが好きな人、ラッセ〇・〇エストブルックが好きな人!
是非読んでみて下さい!
スクート・ヘンダーソンの経歴~身長・ウイングスパン~
出典:Brandon Ruffin/Sports Illustrated
【基本データ】
本名:スターリング”スクート”ヘンダーソン(Sterling “Scoot” Henderson)
※『スクート』は、赤ちゃんの頃にお尻で床をする光景から家族のつけたあだ名👶
生年月日:2004年2月3日(19歳:2023年5月時点)
出身:アメリカ・ジョージア州マリエッタ
身長/体重:188cm/89kg
ウイングスパン:205.7cm
ポジション:PG
好きな選手:コービー・ブライアント
SNS:Twitter、Instagram
契約メーカー:PUMA(2022年6月15日~)
スクートは父のクリス・ヘンダーソン(コーチ兼トレーナー)と母のクリスタル・ヘンダーソン(医療管理者)の間に、7人兄弟の下から2番目として生まれました。
両親はトレーニング施設の『Next Play 360°』を経営しており、兄弟はそこでバスケやトレーニングに勤しんでいたとのこと。
出典:Brandon Ruffin/Sports Illustrated
左から、兄弟のクリスタル(通称「ムーチー」)、CJ、オニキス、チャイナ・ヘンダーソン・ピーターズ、ジェイド(息子クリスチャンと)、ダイアモンド、両親のクリスタルとクリス(スクートはいません)
そんなスポーツ一家で育ったスクート。彼は高校在学中に面白い選択をします!
スクートは高校からプロへ!アメリカ最年少の100万ドルのプロ契約~なぜGリーグ・イグナイトを選んだのか?~
スクートは、マリエッタにあるカールトン・J・ケル高校へと進学。そこで脅威の活躍を披露します!
1年生の頃は、スクートの兄CJと共にプレーし主にベンチからの出場だった。
2年生のシーズンにスクートは覚醒する。スクートは州大会で、ケル高校を準決勝に導き、1試合平均24得点、6リバウンド、3アシスト、3スティールを記録。ミラーグローブ高校戦では当時キャリアハイの49得点を記録した。
3年生のシーズン、スクートはさらにその力を証明する。1試合平均32得点、7リバウンド、6アシストを記録。オズボーン高校戦で53得点を記録しキャリアハイを更新(ケル高校の記録)。敗れはしたもののケル高校を州のタイトルゲームに導き、その試合では29得点を記録した。
そしてスクートは、様々な媒体で5つ星の評価を得て、大学からのリクルートも増えていった。
スクートと妹のクリスタルのハイスクールハイライト👇
しかし、スクートと彼の家族がした選択は、今までの選手とは全然違うものでした!
スクートは3年間で高校の卒業資格を取得。4年生のシーズンを迎えることなく、2021年5月21日、スクートは前年発足したNBA Gリーグ傘下の育成チームであるNBA Gリーグ イグナイトと2年100万ドルの契約を結んだ!
この時の年齢は17歳!アメリカで最年少のプロ選手になりました😮
出典:Brandon Ruffin/Sports Illustrated
《なぜGリーグ・イグナイトだったのか?》
長らくNCAA(全米体育協会)の独占状態であった高校生のリクルート市場。特に高卒選手のドラフトが禁止となってからは、有力選手は大学に1年間在籍してからドラフトされることがほとんどでした。
しかし近年は違った変化を見せています。
ホーネッツのガード、ラメロ・ボールのように海外のプロリーグ(ラメロはオーストラリアのNBL)に所属してからNBAのドラフトを目指すパターン!
そしてもう一つが、Gリーグ・イグナイトに所属しNBAドラフトを目指すというもの!
2021年ドラフトでは、全体2位指名のジェイレン・グリーンと同7位のジョナサン・クミンガがイグナイトから指名されました(2巡目31位でアイザイア・トッドも)。
NBAを目指すスクートにとって、これは大きな成果に見えたことでしょう!
スクートと家族がイグナイトを選んだ背景にはこのような事柄もあったようです👇
- 契約金が2年100万ドルとまとまった金額を得ることが出来る。
- スクートの3人の姉は、いずれもNCAA D1でプレイしていた。そこでアスリートキャリアを左右するケガをしたが、十分なサポートを得られなかったということで大学に不信感を持っていた。
- イグナイトが提供するオンライン大学コースやライフスキル プログラムも要因
※スクートはお金のためだけに、イグナイトを選んだと言われるのが気に入らない
スクート・ヘンダーソンはNBA Gリーグ・イグナイトに加入!Gリーグ史上最年少選手!
スクートのデビューは、2021年11月17日サウスベイ・レイカーズ戦。8得点6リバウンドを記録し、Gリーグ史上最年少デビューを飾った。
2試合目のサンタクルーズ・ウォリアーズ戦では31得点6リバウンド5アシストを記録!チームは敗れたが才能の片鱗を見せました。
また2022NBAオールスターウィークエンドのライジングスターズチャレンジにも、イグナイトの代表として出場!
最終的にスクートは2021‐22シーズン、1試合平均14.3得点、4.8リバウンド、4.2アシストを記録しました。
そして2022年10月、全バスケットボールファン注目のイベントがアメリカ・ラスベガスで行われました!
2023年NBAドラフト全体1位予想のビクター・ウェンバンヤマが所属する、メトロポリタンズ92(フランス)とGリーグ・イグナイトのエキシビジョンゲームです!
ビクター・ウェンバンヤマについてはこちらで説明してます👇
特に10月4日の第1戦では、スクートが28得点、9アシスト、5リバウンドを記録し、イグナイトの122-115の勝利に貢献しました(ウェンバンヤマは37得点5ブロック4リバウンド)!
【第1戦のハイライト】
第2戦はウェンバンヤマとの接触で右膝を骨挫傷し、わずか5分間のプレーに終わりました。
両者ともドラフトトップ指名候補に恥じない活躍でしたね😁
スクートは2022‐23シーズンで以下の成績を残しました。
やはり課題はシュート成功率🤔ただリム周りの成功率は6割近いので、強靭なフィジカルを活かしたレイアップは武器になりそうです。
アシストは結構スタッツを残しそうです。NBAでもスクートのドライブからのキックアウトパスで、シューターが3Pを決める光景が目に浮かびます!
大型のガードではないのに30分そこそこの出場時間で5本以上のリバウンドはさすがです😲トリプルダブルを量産できるガードになるかもしれませんね。
スクートはしっかりとしたトレーニングを積んでいて、体重も90kg弱。身体能力も高く、腕も長いので良いペリメーターのディフェンダーになりそうです!
3Pは要改善ですがミドルレンジからのシュートは悪くないので、改善されるとより止められない選手になりそうですね。
スクート・ヘンダーソンの脅威の肉体・身体能力
出典:アメリカバスケ誌『SLAM』本人Instagramより
彫刻のように鍛え抜かれた肉体ですね😮
スクートの身長は188cmとポイントガードの中では小柄ではないですが、特別に大きい選手というわけではありません。
それでも肉体的な完成度は、スクートはもうNBAレベルにあると自分は思います!
スクートの特筆すべき身体的な特徴は2点!
- 90kgに近い体重!
太っているわけではなく鍛え抜かれた肉体によるもの - 205cmを超えるウイングスパン!
近年はウイングスパンが長い選手の評価が高い傾向にあります
まず体重についてですが、バスケットなどのコンタクトスポーツでは『接触に強い』ことはそれだけでアドバンテージになります!
バスケ選手は速さだけでなく、運動量(速さ×重さ)が必要となります!
※特にアメフトやラグビーなどで重要視される概念
運動量(Momentum)とは質量(重さ)×速度(速さ)で示されているもの。ざっくり言えばどれだけ大きなものが速く動けるのか?ということです。この運動量が大きければコンタクトスポーツでは相手に対して大きな影響を与えることができます。(運動量保存の法則)
引用:School of movement『Momentum 運動量 を考えてみよう』
特にNBAはプレイオフを見ていると、接触に弱い選手は苦戦しているイメージです。
スクートの速さと肉体は現時点でもNBAトップレベルだと思います!
次にウイングスパンですが、これは近年の身体的指標の最重要項目と言っても過言ではないでしょう!
身長はバスケにとって重要ですが、『どこまで手が届くか』という腕の長さが一番重要です!
オフェンス、ディフェンス両面でスクートの腕の長さはアドバンテージとなるでしょう!
個人的に一番知りたかった『ジャンプ力』は情報を見つけることが出来ませんでした😢しかし、彼のハイライトを見ているとトップレベルの跳躍力があるのは間違いないでしょう!
《スクートの肉体は神から与えられたものか?》
スクートの身体能力や肉体は、生まれつきで彼は恵まれているだけなのか?
もちろん遺伝的に優れているところはあるでしょう。しかし、スクートのことを調べていくにつれて、彼がトレーニングにどれだけ真摯に取り組んでいるかがわかります!
スクートの両親が運営する『Next Play 360°』でトレーニングするスクート👇
スクートの好きな選手はコービー・ブライアント。彼はそのメンタリティを受け継いでいます!🤔
スクート・ヘンダーソンの比較される選手とは?ラッセル・ウエストブルックとの比較
最後にスクートが比較されるNBAスターを紹介します!
スクート・ヘンダーソンが比較されるNBAスターはこの人!
Embed from Getty Imagesラッセル・ウエストブルック
近年は評価を落とすこともありますが、将来殿堂入り確実な選手です!
スクートとラスの身体的な比較はこちら👇
スクート・ヘンダーソン | ラッセル・ウエストブルック | |
身長 | 188cm | 191cm |
体重 | 89kg | 91kg |
ウイングスパン | 205.7cm | 202.6cm |
身長はラスの方が高いですが、スクートの方がウイングスパンが長いです。体格的にほぼ一緒ですね!
二人とも運動能力が高く、速攻からの派手なダンクや鋭いドライブ、フィジカルやジャン力を活かしたリバウンドなど共通する項目はたくさんあります!
あえて欠点を言うとすると、シューティングに関しては2人とも改善が必要です。
ここでラスのルーキーシーズンを振り返って、スクートのルーキーシーズンの活躍を予想してみましょう!
《ラスのルーキーシーズンから予想するスクートの活躍》
スクートはGリーグなのでレベルは全然違いますが、驚くほどスタッツが似ています😲
ラスのルーキーシーズンは20歳なので、スクートにはさらに成長する時間がありますね。
ガードとしてはリバウンドに強くアシストもする。スピードがあるのでスティールの数も増えるでしょう。
課題としては以下の点になると思います。
- シュート成功率の低さ(得点効率が悪い)
- ミスの多さ(ターンオーバーが多い)
スタッツの最後に載せた『アシスト/ターンオーバー比』はミスの少ない優れたプレーメーカーの指標ですが、どうしてもアシストが多くてもターンオーバーが多いと低くなってしまいます💦
※参考までに2022‐23シーズンでAST/TOV比1位のタイアス・ジョーンズは5.64を記録しています(アシスト:5.2本、ターンオーバー:0.9本)。
なんと課題までそっくりです(笑)
ラスは人によっては評価のわかれる選手なので、堅実なプレーを好むファン層からはスクートも評価されずらいかもしれません。
しかし、自分はラスの『失敗を恐れないプレースタイル』は好きなので、スクートにもラスと同様にアッと言わせるプレーをして欲しいです!
今日は2023年のドラフトトップ指名が確実視される選手の一人、スクート・ヘンダーソンを特集しました!
派手なプレーを見せますが、しっかりとトレーニングにも励み、家族愛も深いスクート。
そんなスクート・ヘンダーソンの活躍を期待しつつ、今日は終わりにします。
それではまた👋
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