【NBA】ベン・シモンズは復帰できる?ケガは良くなってるのか?

出典:ニューヨークポスト NBA
Brooklyn Nets guard Ben Simmons looks on in the first half against the Cleveland Cavaliers at Barclays Center, Thursday, March 23, 2023, in Brooklyn, NY. (for the NY POST Photo/Corey Sipkin) Brooklyn Nets vs. Cleveland Cavaliers

 今年のネッツほど激動のシーズンを送ったチームはないんじゃないかと思わせるくらい、今シーズンのネッツにはいろんなことがありました。

 開幕スタートの失敗、ナッシュHC解雇、カイリー問題、2大エースのトレード要求、12連勝後のチーム解体・・・前半戦の渡邉雄太の活躍で日本からの注目度が高まっていたネッツだったので『まさかこんなことになるなんて』とみんなが思ったでしょう💦

 そんな中でベン・シモンズは以前欠場が続いている状態です。彼のファンの方は、

  • 実際シモンズの今の状況ってどうなの?
  • 復帰できるの?

と不安になっているでしょう。

今日はベン・シモンズの最近の状況を医療系の国家資格を持つ自分が、海外のニュースをみて調べてみました!

 この記事を読むことで

  • ベン・シモンズの今の状況を医療従事者の目線から見て、どう感じるかがわかる!
  • ベン・シモンズに対するネガティブなコメントから距離を置ける!
  • 純粋にシモンズを応援することが出来る!

 このようなメリットがあります!

 日本にいるベン・シモンズファンネッツファン、そしてNBAファン全体で苦しんでいる選手をいたずらに批判しないようにこの記事を書きました!

 是非読んで頂いてポジティブな気持ちでNBAの選手やチームを応援して頂けたら幸いです😊

注意:この記事は海外の記事を参考にして、医療系国家資格保有者の私が書きました。私は医師ではなく、シモンズの詳しい状況などを知っているわけではないです。なのでこの記事の内容は、あくまで自分が海外の記事を読んで、自分の知りうる知識の範囲での個人的な意見です。その点は留意して読んで下さい。

 

ベン・シモンズの現在の状況~実際復帰できるの?~

 先日ネッツの公式アカウントからベン・シモンズの状況がアップデートされました。

引用:ブルックリン・ネッツ公式Twitterアカウント

ベン・シモンズは、本日早朝に再評価を受けた結果、背中の神経のインピンジメントと診断された。長期的な治療方針を決定する間、彼の行動は停止したままとなる。

DeepL翻訳(英語苦手なのでそのまま記載💦)

 ESPNのステータスはQuestionable(疑わしい)でしたが、ニューヨークポストのブライアン・ルイス氏は『シモンズ(背中・膝)は今シーズン再びプレーしない。』と報じました。ネッツのジャック・ヴォーンHCによると『(シモンズは)正直に言って、シーズンの残りの期間、私たちに加わるつもりはない。』とのことです。

 復帰するとして、早くても来シーズンになりそうですね!

ベン・シモンズのケガは良くなってるの?2022年5月にヘルニアの手術

 ベン・シモンズは2022年5月5日に『第4腰椎椎間板ヘルニア顕微鏡下椎間板切除術』をロサンゼルスのCedars-Sinai Marina del Rey病院の Dr. Robert Watkins IV に手術してもらいました(イメージは下図)。

引用:整形外科 術後理学療法プログラム 改訂第2版

 その後の11月のベン・シモンズのコメントがこちら👇

“Yeah, it takes time to build, especially with having a nerve injury,” Simmons said then. “It takes 18 months for your nerves to fully heal. People don’t know that. But over time, you know, I get better and better. Just keep pushing.”

『ああ、特に神経を傷つけてしまったことで、体作りに時間がかかるんだ』と、シモンズはその時言った。『神経が完全に治るまで18ヶ月かかるんだ。みんなはそれを知らないんだ。でも、時間が経てば経つほど、どんどん良くなっていくんだ。ただ、プッシュし続けるんだ。』
※DeepL翻訳

引用:ニューヨークポスト記事

 シモンズが言ってる『神経が完全に治るまで18ヶ月かかるんだ。みんなはそれを知らないんだ。』について、Cedars-Sinai脊椎センター(シモンズが手術を受けた病院と提携している)のDr. Neel Anandはこう言っています。

“The surgery only takes the disk out and takes the pressure away from the nerve. It doesn’t make the nerve normal. … So the nerve is damaged, injured or whatever. The nerve has to recover on its own. So that someone told him that 18 months means he had a significant nerve problem. And yes, it would be right to say it might take 18 months for it to get better. Only time will say.”

手術は椎間板を取り出し、神経からの圧迫を取り除くだけです。神経を正常な状態にするものではありません。…だから、神経は傷ついたり、傷つけられたり、何であろうとも 神経は自力で回復しなければならない。だから、その誰かが「1年半ということは、神経に大きな問題がある」と言ったのです。そして、そう、良くなるのに18ヶ月かかるかもしれないと言うのは正しいことだろう。時間が経てばわかることです。』
※DeepL翻訳

引用:ニューヨークポスト記事

要約すると・・・

 『ヘルニアにより神経の圧迫がある』

『手術により神経を圧迫している組織を取り除く』

『圧迫を取り除かれた神経が回復を始める』

『神経の回復までに18カ月かかる』

 このような流れになります。

 NBAの配信でベンチでのシモンズの状態を見ていると、日常生活に必要な動作は問題が無いようです。しかし、彼はNBA選手で世界中のバスケ選手のトップリーグに所属しています。

 当然求められるパフォーマンスは高くなり、それを発揮するためのトレーニングや練習が必要になります。背骨(脊椎)のケガは様々なトレーニングを行う際の弊害となるので、彼が満足なパフォーマンスを発揮できないのもしょうがないのかもしれません💦

 最後にDr. Neel Anandはこう語っています

“That herniation was removed and that pressure was removed off the nerve, but the nerve still needs to recover, and that can take a long time,”
『ヘルニアが取り除かれ、神経からの圧力が取り除かれましたが、神経はまだ回復する必要があり、それには長い時間がかかることがあります。』

そして現時点の状況について【元の神経が再燃しているか、新たに椎間板ヘルニアが発生しているか、何か別の原因がある】ということに関しては

“That’s very unlikely, that last scenario … extremely rare. The highest probably is a flare-up of the same problem. The nerve is still not completely normal. It’s inflamed and just reacting. That’d be the highest probability. It also is the best for him.”
『その可能性(新たなヘルニアの発生)は非常に低く、最後のシナリオは…極めて稀です。最も高いのは、おそらく同じ問題の再燃でしょう。神経はまだ完全に正常ではありません。炎症が起きていて、ただ反応しているだけなのです。それが一番可能性が高いでしょう。彼にとっては、それが一番いいんだ。』

引用:ニューヨークポスト記事

 現在のシモンズの症状が『神経の炎症の一過性の再燃』であれば、それが収まれば神経の回復に相まって、シモンズのコンディションは改善してくるでしょう!自分もバスケファン、NBAファンとしてそれを願ってます🙏

~日本のNBAファンの反応~気持ちの問題!?

 この発表の後にTwitterなどではこんな投稿もありました👇

NBAファン?
NBAファン?

気持ちの問題じゃないの?

 ちょっと関係のない自分が『ムッ』っとしてしまいましたが、気持ちというものも馬鹿にはできません。

 医療の書籍にはこのように書いてあります。

 腰椎椎間板ヘルニアの発症には家族集積性(同一家系内に同じ疾患が多発すること)や精神的社会学的側面(不安、抑うつ、自制心、結婚生活)や仕事に対する姿勢(仕事上のストレス、仕事への集中度や満足度、失職)が深く関与していることも指摘されている。

引用::標準整形外科学第11版

 気持ちが不安定な時やストレスを過度に感じている時は発症しやすいということです。シモンズの最近の状況を考えると関係なくはなさそうですね💦

 そしてシモンズの祖国オーストラリアはリハビリテーションが大変進んでいる国ですが、オーストラリアではこんな取り組みがされています。

 「腰痛に屈するな!」キャンペーン

 具体的には権威のある医師や芸能人が腰痛があっても安静は最小限にして運動したほうがいいですよ、というメッセージCMをテレビで繰り返し流した結果、腰痛による欠勤日数が減少したり、医療費が20%削減したという論文。※引用:とよた整形外科クリニックサイト

 日本では2015年にNHKで『腰痛・治療革命~見えてきた痛みのメカニズム~』として放送されました(見られた方はいるでしょうか?)。ホームページはこちら

 痛みは本人しかわかりません。そして痛みは背骨の変形やヘルニアなどの構造的な問題だけでなく、『痛みを感じる』という脳の働きにも影響されます。

 近年のシモンズを取り巻く状況をみると身体の問題、自分のキャリアの問題、ファンからの批判など過度なストレスを感じているので、より一層痛みを感じやすくなっているかもしれません。

ベン・シモンズはまた輝けるのか?

Embed from Getty Images

 ベン・シモンズはルーキーシーズンを足部の骨折で全休しましたが、復帰してからはオールスターに選出されるほどの活躍をしていました。

 風向きが変わったのは2020-21シーズン。イースタンカンファレンス1位でプレーオフに臨んだシクサーズでしたが、相手チームはシモンズの弱点のフリースローを打たせるためハック戦術(シュートが苦手な選手にフリースローを打たせるためにわざとファウルすること)をおこないました

 そしてプレーオフでのフリースロー成功率34.2%と見事に相手の作戦にはまってしまったシモンズは自信を喪失。

 この記事を読んでいる方であれば、この後の状況もご存じかと思います。

 シモンズが直面している問題は大きくこの2つだと思います。

シモンズが改善すべき問題
  1. コンディショニングの問題
    前述した背中の症状の他にも膝にも問題を抱えています。
  2. 自信の回復
    シュートへの自信のなさから安易にパスを選択してしまう。昨シーズンの全休やシクサーズとの問題によって、リーグの選手やチームからのリスペクトもなくなっている。

 もちろん『シュートエリアが狭い』などのプレー面での問題もありますが、上記の2つを改善出来れば、またチームにとって必要な選手として活躍してくれることでしょう💪

 シモンズはまだ26歳!これからの彼の復活に期待しましょう!


 最後に彼がオールスターの活躍をしていた時のハイライトを見て『いつかこのシモンズが戻ってくる!』という期待を持ちつつ今日の記事は終わりにします!

 それではまた👋

NBA公式

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