【NBAダンク好きへ】新しいダンクの楽しみかた!ダンクスコアとは?

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今日紹介するのは、NBA.comで見ることのできる数値、『ダンクスコア』です。

簡単に紹介すると、NBAのトラッキングシステムを利用してダンクを客観的に数値化したスコアです。

この記事では以下のことがわかります。

  • ダンクスコアとはどんなものか?
  • ダンクをした時の選手のジャンプ力
  • 今シーズン最高のダンクの紹介

ダンク好き、NBAファン、NBA選手のジャンプ力が知りたい人は是非読んでみて下さい。

ダンクスコアとはどんなもの?テクノロジーを利用した評価方法

出典:NBA.com

ダンクスコアを測定する基本となるのが、『光学式プレイヤートラッキングシステム』です。

高度な3Dポーズ検出モデルを用いて、これらのシステムは各選手の体の29点を1センチメートル未満の精度で追跡し、あらゆる動きの3D座標を生成します。これらすべてを1秒間に60回キャプチャします。
引用:NBA.com

上記のデータを用いることで、感覚ではなく数値としてダンクを評価するのがダンクスコアです。

選手のトラッキングデータから直接算出される客観的な数字です。会場が大盛り上がりしても、人気選手がダンクを決めても、数値には影響しません。

なので『このダンクがこんなに数字が低いなんて信じられない』ということも起きます。そこは新しいダンクの楽しみ方ということで、割り切りましょう。

ダンクスコアは、さらに4つのサブスコアに分類されます。

  • ジャンプ
  • パワー
  • スタイル
  • ディフェンスコンテスト

それぞれ説明します。

ダンクスコアの要素1【ジャンプ】

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みんな気になる選手の高さ。試合中のダンクは、どれくらいジャンプしているのでしょうか?ジャンプで計測されるのは以下の数字⇩

  • プレイヤーの垂直方向の高さ
    プレイヤーのジャンプする足が地面から離れたときのヒップ中央の高さと、ジャンプ中のヒップ中央の頂点を計測します。
  • テイクオフ距離
    テイクオフ地点からリングまでの距離。
    【片脚の場合】ジャンプする足の親指から計測。
    【両脚の場合】両足の親指の中間点から計測。
  • ハングタイム
    ダンカーが空中に留まっている時間。
  • ボールの最大の高さ
    ダンク時のボール中心の最大高。

いろいろな数字がわかります。ジャンプの高さやボールの最高到達点がわかるのはいいですね。

2024-25レギュラーシーズンで、一番ジャンプスコアが高かったダンクがこちら⇩

@nba

Shaedon Sharpe OH MY 😳😱 @Trail Blazers #NBA #Basketball #ShaedonSharpe #Blazers

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シェイドン・シャープ(2025.2.26対ウィザーズ戦)
  • ダンクスコア:113.9(レギュラーシーズン第2位)
  • ジャンプスコア:97.7
  • ジャンプの高さ:41.1インチ(104.4cm)
  • 滞在時間:0.6秒
  • テイクオフ距離:8.6フィート(262.1cm)
  • ボールの最高到達点:11.3フィート(344.4cm)

※参照:NBA.com

さすがのシャープ。今シーズンのレギュラーシーズンのジャンプスコアTOP5のうち、3つはシャープがとっています。

ダンクスコアの要素2【パワー】

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パワーのスコアは以下のように計測されます。

  • リムを通過するボールの速度
  • ボールの合計加速度
    ダンク中にプレイヤーが加える力を考慮した、フープに向かうボールの合計加速度。

2024-25レギュラーシーズンで、一番パワースコアが高かったダンク⇩

オビ・トッピン(2024.11.18 対ラプターズ戦)
  • ダンクスコア85
  • パワー99.5
    ※同1位でマイルズ・ブリッジス
  • ボールのリム通過速度 時速53.3㎞
    ※レギュラーシーズン1位はジュリアス・ランドルの時速61.6㎞

※参照:NBA.com

迫力のあるダンクでしたが、ダンクスコアはあまり伸びず。パワーはリムの通過速度を参考にすると言いつつも、それだけではないようですね。

ダンクスコアの要素3【スタイル】

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ダンクの華やかさを測定するスタイルスコア。なかなか定量化するのが難しそうですが、どのように測定するのでしょうか。

  • ボールムーブメント
    ダンク中にボールが移動した距離から、テイクオフ距離を差し引いた値。

特定のスタイル要素に焦点を当てたブール型 (真または偽) の機能もあります。

  • リバース、360°、レッグスルーダンク
  • アリウープ、一人アリウープ
    パスの長さ、ボールをキャッチした場所、プレーヤーが片手でボールをキャッチしたか、両手でキャッチしたかなどに基づき測定。
  • チップダンク
    プレイヤーがリバウンドを争う度合いと、簡単にチップインできる位置にいるかどうかに基づいて測定。

2024-25レギュラーシーズンで、一番スタイルスコアが高かったダンク⇩

スタイルスコアはTOP7がすべてscore100だったので、その中で最もダンクスコアの高いシャープのダンクを選びました。

シェイドン・シャープ(2025.2.1対サンズ戦)
  • ダンクスコア:86.7
  • スタイルスコア:100

※参照:NBA.com

スタイルスコアの高いダンクは、速攻のノーマークで行われるダンクが多いので、ダンクスコアとしての数値は低めです。TOP7のうちのひとつにズバッツがランクインしていましたが、ハーデンからのアリウープパスを左手で見事に叩き込んだものでした。

ダンクスコアの要素4【ディフェンスコンテスト】

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基本スコアに加えられる、ボーナスポイントとして扱われます。ディフェンダーがいないことが、ダンクのペナルティとなることはありません。優れたディフェンスは、ダンクの難易度と総合スコアを高める可能性があります。

複数のディフェンダーはポイント加算されますが、ディフェンダーが増えるごとに、各ディフェンダーの影響は減少します。

  • ディフェンスコンテストレベル
    (1)ディフェンダーの体がダンカーにどれだけ近いか、ダンカーとゴールの間にどれだけ直接位置しているか。
    (2)ディフェンダーの手がボールにどれだけ近いか。
    という組み合わせで評価されます。ボールと手とリングの角度に、やや重点が置かれます。ディフェンダーがゴールの下またはゴールを越えている場合は、ペナルティが科せられます。
  • アライメントスコア
    ダンカーとディフェンダーがどれだけ正面を向いているか。それぞれの方向ベクトルのドット積と距離で算出します。胸と胸がぶつかり合うような動きであれば、アライメントスコアは1.0となります。
  • コリジョンスコア
    ダンカーとディフェンダーの接触の強度を測定します。これは、両者の速度成分の合計を、両者間の距離に反比例して評価します。
    非常に近い距離にいる2人の選手が高速で直接接触している場合、コリジョンスコアは高くなります。

ディフェンダーがチャージを試みたり、ダンカーがディフェンダーを飛び越えたりする状況も検出します。これらの場合、特別なロジックを用いて、手ではなく体の特徴(2D)に焦点を当てます。

2024-25レギュラーシーズンで、一番ディフェンスコンテストスコアが高かったダンク⇩

スタイルスコアはTOP4がすべてscore100だったので、その中で最もダンクスコアの高いブラウンのダンクを選びました。

クリスチャン・ブラウン(2024.11.1対ウルブズ戦)
  • ダンクスコア:106.3
  • ディフェンスコンテストスコア:100

※参照:NBA.com

堂々のダンクスコア100超え。スタイルスコアの満点時より、ディフェンスコンテスト満点の方が、ボーナス点分スコアは高くなるようです。ゴベア越しのボースハンドダンクはえぐいですね。

【2024-25NBA】レギュラーシーズン・プレイオフ最高のダンクスコアプレー

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最後にレギュラーシーズンとプレイオフで、最高のダンクスコアを記録したプレーを紹介していきます。

1位はクエンティン・グライムズ(当時マブス所属)。他の猛者たちを抑えて、堂々のレギュラーシーズンダンクスコア1位です。

クエンティン・グライムズ(2025.1.25対セルティックス戦)
  • ダンクスコア:118.2
  • ジャンプスコア:90.4
    ジャンプの高さ:33.1インチ(84.1cm)
    テイクオフ距離:5.9フィート(179.8cm)
    ボールの最高到達点:10.7フィート(326.1cm)
  • パワースコア:95.2
  • スタイルスコア:81.9
  • ディフェンスコンテストスコア:81.1

※参照:NBA.com

コーネット越に強烈なダンクを叩き込みました。ダンクスコアとしては、今シーズン最高のダンクです。

プレイオフのダンクスコア1位はこの人。アントこと、アンソニー・エドワーズです。

アンソニー・エドワーズ(2025.5.10 対ウォリアーズ戦 セミファイナル第3戦)
  • ダンクスコア:100.3
  • ジャンプスコア:85
    ジャンプの高さ:34.1インチ(86.6cm)
    テイクオフ距離:7.6フィート(231.6cm)
    ボールの最高到達点:10.8フィート(329.2cm)
  • パワースコア:76.5
  • スタイルスコア:56.8
  • ディフェンスコンテストスコア:77.2

※参照:NBA.com

プレイオフで唯一のダンクスコア100超え。ディフェンスの厳しくなるプレイオフで、このダンクが出来るのはこの人ならでは。ちなみに2位もアントが記録しています。


今日はNBAのダンクの新しい楽しみ方、ということで『ダンクスコア』を紹介しました。客観的な数値なので、『このダンクの方が凄いよ!』っという人もいると思いますが、そこは切り替えて楽しみましょう。

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